ピアノ 世界一 河合楽器

ピアノで世界一を目指す、河合楽器が90周年

河合楽器製作所が創立90周年記念式典を開いたというニュースを見ました。

ピアノメーカーの河合が90周年でパーティー

河合楽器製作所は5月24日に、創立90周年記念式典とパーティーを浜松市のホテルで開きました。

河合の会長兼社長は「世界一のピアノを作る夢を実現するために挑戦を続けていく」と、あいさつされたそうです。

ヤマハとゆかりのある生まれのカワイ

河合楽器製作所は、日本楽器製造(今のヤマハ)に勤務していた河合小市氏が独立して昭和2年(1927年)に設立した会社が元になっています。

のれん分けではないですが、ヤマハでピアノを作っていた技術者さんがカワイを作ったんですね。生まれは兄弟みたいなもんなんでしょうか。よく分かりませんが。

会社は、第二次大戦の被害やら経営危機やらいろいろピンチはあったそうですが、今では、押しも押されもせぬ立派な楽器メーカーに成長しています。

カワイはヤマハの「次」

ピアノといえば、「ヤマハとカワイ」という名前がすっと出てくるかと思います。これは多分、異論はないと思います。

そして次に、ヤマハとカワイを比較すると、どうしてもまずヤマハがあって、次にカワイと言うようなイメージがあるんですね。

で、実際のところ販売のシェアでもそうなっています。国内の生ピアノで、販売シェアはヤマハが6割、カワイが4割らしいんです。

カワイが今後、ピアノ世界一になるために、現在どのような立ち位置にいるのか考えてみたいと思います。

ヤマハとカワイの比較

ライバルのヤマハとの比較表を作ってみました。
  ヤマハ(株) (株)河合楽器製作所
(連結)売上高(億円) 4,082(2017年3月期) 665(2017年3月期)
売上高倍率(河合を1とする) 6.14 1
(連結)従業員数(人) 20,175(2017年3月末現在) 2,868(2016年3月末現在)
従業員数倍率(河合を1とする) 7.03 1
(内数)生ピアノの売上高(億円) 485 194
生ピアノ売上高倍率(河合を1とする) 2.5 1
生ピアノの対売上高比率(%) 11.9 29.2

ぱっと見るだけで、両会社はかなり規模が違うということがわかります。ざっくり言って、ヤマハはカワイと比べて、売上高や従業員数が6〜7倍あります。でかいんです。

これだけ会社規模が違うにもかかわらず、ピアノのシェアで6:4で張り合っているというのは、大したもんだとも言えます。

もっとも、両社とも、ピアノだけを売っているわけではありません。売上高に占めるピアノの比率は1〜3割です。

ヤマハは本当に手広くやっているので売上高の1割ちょっと。それに比べてカワイは、売上高の3割弱をピアノが占めていて比率が高いと言えます。

ヤマハとカワイのその他の違い

ヤマハもカワイも浜松市の会社です。最初に書いたように、カワイの源流はヤマハにあるとも言えるので、根っこは近いのかも知れません。

販売方式は、ヤマハは特約店方式で各地の楽器店との契約らしいです。対してカワイは、全国に直営店を展開しているということです。これは結構大きな違いな気がします。

頑張れカワイ

まあそれにしても、会社というものが90年間存続するというだけでも大したものです。それに加えて、上にヤマハがいるとはいえ、ピアノの販売台数で世界第2位なわけですから大したものです。

ヤマハは、ピアノ以外にもかなり手広く商売をやってます(それが悪いわけではないですが)。それに対して、カワイは、今でも会社全体として、ピアノにかなり注力していると考えられます。

なので、「生ピアノでは世界一」のメーカーになるべく、会社資源を集中して突破して行ってほしいなと思いました。