ヤマハのグランドピアノでSXシリーズが新登場
ヤマハ株式会社が、ハイエンドのグランドピアノの新シリーズとしてSXシリーズを開発、発売するという記事を見ました。
ヤマハSXシリーズが新登場
ヤマハにおいては、フラッグシップモデル「CFX」を頂点とした「CFシリーズ」に次ぐラインアップとして、「Sシリーズ」があります。「Sシリーズ」は、素材、工程、仕上げ等すべてにおいて上質さにこだわったハイグレードモデルとして、1982年に発売を開始し、4度のモデルチェンジを伴い、30年以上にわたり販売が続けられてきました。
今回、「Sシリーズ」をベースに、「CFX」の技術や、これまでヤマハの弦楽器などに採用してきた独自の木材改質技術を導入して完成したのが、「SXシリーズ」です。
「SXシリーズ」は、ピアノ指導者や演奏家などハイエンドのピアノユーザー層や、小規模コンサートホール、サロン、音楽大学のレッスン室などでの使用を想定しています。
ヤマハグランドピアノ「SXシリーズ」の価格と発売日
品番 | 価格(税抜) | 発売予定日 |
---|---|---|
S3X | 4,600,000円 | 2017年10月10日 |
S6X | 5,400,000円 | 2018年1月10日 |
SXシリーズの主な特長
曲練支柱に「A.R.E.」技術使用
音の伝わり方に大きく影響する曲練支柱(注1)に、厳選した木材を使用する。更に木材改質技術「A.R.E.」(注2)を施す。- (注1)曲練支柱:曲線部分の支柱
- (注2)A.R.E.:Acoustic Resonance Enhancementの略。短期間で木材を熟成させ、長年使い込まれた楽器のような鳴りを生み出す、ヤマハ独自の木材改質技術。
曲練支柱に新しい合板製法を導入
貼り合わせる板の1枚1枚の厚さをこれまでより3割厚くする事で、貼り合わせる板の枚数を少なくした。これにより、従来品より接着面が減少し、音がよりスムーズに伝わるようになり、豊かな響きと温かく心地よい音色を実現。
独自形状の響板と響棒
音の響きに最も影響を与える響板と響棒に、「CFX」と同じ設計手法を導入。素材にヨーロッパスプルースを使用し、ストレスなく豊かに響板が振動するように部品形状や接着方法を工夫。
支柱の強化
響板に取り付ける支柱の設計に、「CFX」と同様の頑丈な支柱構造を採用し、一部の支柱を従来比で20%太い構造に変更。これによりピアノを支える土台を強化し、安定した響きを実現。
手巻き仕様の巻線
低音部の弦に用いる巻線は、熟練技術者が、1本1本丹念に手巻きで製作。弦のバランスと張力を調整した巻線を使用する事で、明確な音程感と重厚さを併せ持つ美しい低音と、豊かな音の伸びを実現。